あらすじ(のつもりだったけど結局長文すみません)
物語は回想シーンから始まる。江楓が初めて出動した際、彼は緊張のあまりミスをしてしまう。刃物を持った犯人と格闘となり、刺されそうになった瞬間、張成が刃物を掴んで助けてくれた。張成はそのことで右手を負傷してしまう。
張成と江楓の強い関係はそのときから芽生えていた。ただの上司と部下ではなく、江楓だけは張成のことを「師父」と呼ぶ。
目覚めるとまたバスの中。
わだかまりの残る2人。
肩に寄り掛かる鶴云を疎んじて席を移動する詩情。
「ごめんよ」
「あなたが 謝ることなんて ないわ 私も たくさん 間違ったことをした」
「実際 君のことを あまり 信じていなかったし 疑ってさえ いた」
水に流そう、と言う詩情。
警察が既にバスの中に爆弾を発見したことを伝える鶴云に詩情は
「爆弾があると気が 付いたならな乗客に伝えて全員退避しなかったのか」
と張成に指摘されたことを伝え、相談もなしにいきなり
「運転手さん バスを 停めて!この バスには 爆弾が あるわ!」
と叫んだ。
バスはまた爆発した。
誰かが起爆した。バスの中に、爆破魔がいる。
事故でも偶然でも、時限爆弾でもなく、誰かが自らの意志で起爆できる爆弾がバスの中にある。
「誰かが 持ち込んでバスに 乗ったのであればカバンか何かに 入る 大きさだ」
乗客の誰かが爆破魔かもしれない。
荷物を確かめようと考える2人。
鶴云はふと、後ろにいた乗客のことを思い出すが、彼がいない。
帽子にマスクをした黒ずくめの異様な青年。彼はなぜ消えたのだろう。
待てよ。次の停留所は沿江東通り?彼はまだこのバスに乗ってきていないのだ。
時間は前回よりもまた遡っていた。
2人は無理やりバスを降りなくても、普通に降りることができることに気が付く。
バスを降りた2人。
「通報します バスに 爆弾があります バスの プレートナンバーは 嘉A77651」
いきなり通報してしまう詩情。
鶴云は怒りを覚えた。
通報を終えて話しかけようとする詩情に鶴云は距離をとってついてくるよう言った。
携帯電話に話しかけているようなそぶりで指示をする鶴云を詩情は怪訝に思う。
人気のない監視カメラも見当たらない場所に来てはじめて話をする鶴云。
前回、容疑者として厳しい尋問を受けた鶴云は取調室がトラウマになっていた。
鶴云は詩情が何も相談しないで勝手に進めることに腹を立てていた。
状況を 把握するために時間が必要なこと、通報してしまえば取調室に連れられてしまい、何も出来ることがなくなってしまうこと、もっと恐ろしいのは、これで2人とも生き残ってしまったので、もしかしたらループが閉じてしまったかもしれないこと。
そうすれば、嫌疑をかけられた容疑者として言い逃れのできない状況のまま爆破事故が完結してしまう。
詩情は詩情で、もしこれが最後のループだとしたら乗客が助かる最後のチャンスだったことを、見殺しにするのか、と鶴云を責める。
彼にとっては自分が助かることだけが大事で、他の乗客は眼中にないのだろうかと疑う。
「助けたいという気持ちだけじゃダメなんだ。これが僕たちにとって唯一生還できる機会だったとして、その機会を逃してはいけない。僕たちが手を下したわけじゃない。1人の人間が 背負うべき役目でもないし、罪悪感も感じなくていい。善良に生きることは簡単じゃない。相応の能力が備わっていなきゃいけないんだ。そうじゃなきゃひっかきまわすだけだ。」
鶴云のいうことは正しい。でも。
「もし本当に毎回ループがさかのぼっているなら、私はいつも大学城停留所から乗るけど、あなたは?あなたはバスに乗ってくれる?」
詩情は怒りに任せて鶴云を責める。悲しい気持ちと、自分の過ちを認めたくない気持ち、自分は助かったけれど、バスの乗客は助からないかもしれないという罪悪感。
警察はバスを橋の手前で停めた。乗り込む警官の中には制服姿の江楓の姿もあった。
乗客に荷物を置いてバスを降りるように促す警官たち。
荷物を持ち出そうとする老人を制止しようと警官が群がる。
バスはまた爆発した。
「小江!小江!返事をしろ」
無線で呼びかける張成。
江楓は爆発に巻き込まれて殉職してしまった。
警察からすぐに折り返しの電話が鳴る。
「待て!」
止める鶴云を無視して電話に出る詩情。
「どうして何かする前に相談することも出来ないんだ?」
自分のやったことの責任は取ると言い張り、パトカーを待つ場所へ移動しようとする詩情に鶴云は電話番号を尋ねる。
「何か問題があった時は・・・」
「私はなにも問題なんてないわ!」
意地を張る詩情から電話番号を聞き出す鶴云。
尋問が始まっても姿を現さない張成と江楓を心配する。
張成が取調室に現れ、はじめて、亡くなったのは江楓だと気が付く詩情。
自分が後先考えずに通報したことによって、バスの乗客だけでなく、警察まで殉職させてしまったことにショックを受ける詩情。
鶴云のいうことは正しかったのだ。正確な情報なしに通報した自分のせいで江楓は亡くなった。
「ゲームに暴力性があったら 売れないんだよ!売れなきゃ誰も投資しないさ!そしたら俺たちはもう俺たちのゲームを作れなくなるんだよ!そうやってかくれてろ!お前がどんだけ偉いのか知らないけど一生 出てくるな!」
自分だけの考えを固持し、かたくなに人の意見を聞かない態度、困ったことがあれば隠れてやり過ごそうとする自分の卑怯さを、身に染みて気が付く鶴云。
詩情は彼の意に染まない物事から逃げてしまう姿勢を感じ取っていた。彼女の直感は正しい。
通報することは間違っていないと諭す張成。
事後に知っていることを全部話して協力するのも市民の義務だと促すが、詩情はすべて話したけど、あなた方は信じようとしないと泣き崩れてしまう。
葉倩は鶴云の写真を見せる。
「この青年を知ってますか?」
鶴云のことを警察には告げたくない詩情。
そのとき、詩情の携帯電話に鶴云からの着信。スピーカーモードで電話に出ることを強いる張成。
ごまかすために通話を切ろうとする詩情を調整は制止した。
「眠るんだ。眠って 起きたら もっと うまくできるはずだ。」
鶴云は詩情に伝える。
雑感
お、重い・・・!
2人の至らないところが赤裸々に描かれてしまうストーリー。
ほんそれ。正義を語るには力を持たないといけないし、正しく生きるには能力が必要。自分の意に染まないことをしたくないなら、それだけ責任が生じる。
ただ正論を述べるだけでは、世界は動かないし、かえって混乱だけ生じさせてしまうこともある。
とはいえ、正しく生きたいよね・・・正しく生きることが難しい社会の方が間違っているんじゃないかと思うけど、でも学校で、職場で、いろんな場面で正しくあることが難しい瞬間にたくさん出会う。
強くなければ、正しいことも言えないし、できない。悔しいけど事実。
だからこそ、誰かが小さい声で正しいことを言った時に、一緒になって声を上げることくらいはしたいですよネ。
鶴云が考案したゲーム。彼が正しいと思う世界観。他人に口出しされるならもうそれは自分の作品ではないと拗ねる気持ちもわかる。
でも、検閲を通らない、売ることができない、それでは作ることだってできないではないか。これに関わった人たちの労力や思いはどうなるのか。
2人の不信感はこのことで植え付けられたのだけど、警察にも、事件を解決するためという正義がある。
正義が対立するときに、なにが大事なのか、見極めるのって難しいですよね。

















0 件のコメント:
コメントを投稿