ストーリー
45系バスの中に爆発物の残留物が見つかったことから、急遽公安局長をリーダー、森副局長をサブリーダーとする対策チームが警察内に設けられた。怨恨の線も視野に入れつつ、バスの乗客や乗降客から事情聴取を行い、最優先で捜査にあたることが決定した。
一方、2人は黒づくめの青年に連れられ、とある建物の中に入る。アニメーションシティという学生街のような風情の町。
青年が部屋に招き入れると、そこはオタク部屋。アニメやゲームのキャラクター、ポスターだらけの空間。彼はそこで5匹の猫を養っていた。家族の反対で猫が飼えないので、仕事終わりに秘密基地に通って餌槍をしてから帰宅する毎日を送っているのだという。
「ぜんそくなのに猫を飼って大丈夫なの?」
詩情の問いに青年はいぶかしむ。
「どうして僕がぜんそくだと知っているの?・・違う。事情を説明してくれ」
2人は仕方なくタイムループの説明を始める。
「まだ5月だ。8月じゃないのにタイムループが起きるなんておかしい・・・」
謎の発言をする青年。意味が判らず戸惑う詩情に、鶴云は説明する。
「日本のアニメじゃタイムループは夏に起きるんだ。サマーウォーズとか時をかける少女とか・・・」
「違うよ、8は横にすると、ほらループでしょう?」
2人は呆れてぽかんとしてしまう。
「タイムループ仲間に乾杯だ!」
喜んで元気水を差し出す青年。彼の名前は蘆笛(ルーディー)。
「君はまだループに入ってきていないじゃないか」
微妙に警戒心と嫉妬心をあらわにする鶴云。わざと詩情に顔を近づけてけん制する様子に詩情たちは全く気が付かない。
とりあえず、今後はバスの乗客のだれが犯人なのか調べていく予定だと説明する2人。
蘆笛に乗客の情報を図解で説明していく。
蘆笛の母親から電話がかかってきて、蘆笛は帰宅を余儀なくされる。
部屋を出ようとすると、いつもそっけない猫たちがやたらと名残惜しそうにしている。
「僕がもしバスの事故で死んでしまったらこの子たちはどうなるんだろう」
猫を飼っていることは誰にも話していない。自分がこの世からいなくなるとこの猫たちはここで飢えてしまう。ふと不安になる蘆笛。
蘆笛はこの後、行くところが無ければ、秘密基地に残ってもいいと部屋を開錠する暗証番号を2人に伝える。
タイムループに自分が入らなかったとしても、2人を信じて、手助けすることを誓う蘆笛。
「もし僕を召還したかったら、名前を呼んで。蘆 猫の使徒 ぜんそく征服者 光に選ばれし者 笛」
笑顔で立ち去る蘆笛に、2人は初めて自分たちの言葉を信じてくれる人が見つかったことに喜ぶ。
2人はインターネットカフェで夜明かしして情報を得ようと移動する。中に入るとどうみてもラブ〇テルのような様子に戸惑う詩情。
雰囲気を紛らわせようと
「カップ麺を食べて一晩中ネットカフェなんて最高じゃない?」
とごまかす鶴云。
帰宅した蘆笛は慌てて部屋を出たため猫の毛がジャケットについたままだったことを母親に気付かれる。
「また猫と遊んでたの?ダメだって言ったでしょう」
怒る母親に蘆笛は泣きながら
「ぜんそくはもう起こらない。猫は僕にとって問題なんかない。マスクをして奇妙な奴だと思われて、友達一人すらいない。それでもいい。他に何もいらないんだ。僕はどうやったら猫と暮らせるんだ?」
悲痛な面持ちで叫ぶ蘆笛に、母親はそれでも猫を飼うことを許さない。
「もう生きていたくもない」
怒ったまま部屋に鍵をかけて閉じこもってしまう蘆笛。
ドアの外で心配する両親。軽いぜんそくの発作を吸引で抑えながら蘆笛は日記に自分の思いをつづる。
日記を綴っているところに警察から事情聴取の依頼の電話が入る。
一人で出かけようとする蘆笛を父親は送っていくと言って車に乗せた。
道すがら日記に書いた文章を思い返す蘆笛。
僕は2次元の世界に希望を見出したから、もう十分幸せなんだ。
バスと乗客を守るために僕は命を懸ける。本当は僕の幸せを両親にも理解してもらえたらよかったのに・・・
詩情と鶴云はネットカフェで情報検索を続けていた。
「バスの運転手とは長いこと顔見知りだったのに、名前を初めて知ったわ」
詩情は鶴云に告げる。
優良運転手として表彰もされていた王興徳(ワンシンド―)の顔写真を見ながら複雑な思いに駆られる。
インターネットのニュースにはまだ爆弾のことは掲載されておらず、警察の発表以上の情報はなかった。
ハッピー一兄さんの動画を見ていたら、老人の緊張した顔が背景に映る。
「老人の顔ヤバ過ぎ」
ネットの書き込みを見て、老人の荷物が気になりだす2人。
どうやったら警察の内部情報を得られるのか、また自分たちの知っていることをヒントとして伝えられるのか悩んでいるところで、2人にも警察から連絡が来る。
警察で事情聴取を受ける蘆笛はそつなく状況説明をしていた。
2人が誤解から彼の持つカバンを前の週に無くした自分のかばんではないかと疑って確認しようとしたこと、違うと判ってすぐに立ち去ったこと。
3人は無関係で、誤解から一瞬だけ揉めたが、特に大きな問題もなく、お互い納得して別れ、バスの事故とは一切関係がないこと。
ほぼ聴取も終わり、2人の話と一致すれば帰っていいと告げようとした張成に、
「2人もここに呼んでいるんですか?」
と一瞬慌ててしまう蘆笛。
この3人にはまだ何かある・・・何かを感じ取った張成。
雑感
蘆笛くん!良いですよねええ。
猫好きで、優しくて、両親に過干渉されているのに、いいつけを守りつつ、自立していて、自分の世界観を大事にしつつ、親を傷つけないように秘密にしているところとか。
柔軟で、お友達がいないという割にはオープンマインドで、動物病院の受付とも気さくに会話し、2人をすぐに仲間だと認め信頼して、それでいて警察の聴取にも少し緊張はしつつも、2人のことを怪しまれないように上手く説明する賢いところも。
他のブログだったかTwitterだったかで、鶴云でなく蘆笛とタイムループしていたらどうなっただろう?ってコメントを見かけたのですが、この詩情と蘆笛の組み合わせでも面白かったかもですよねー。
とはいえ、ちょっと嫉妬する鶴云くんにクス笑いが止まりませんでした。
同性同士の牽制とか、かわいー。蘆笛くんにまったくそんな意識がないところがまた楽しくて良いなあと思いました。
物語も中盤に入ってきました。続きが気になりますよねー!




















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